梅毒(ばいどく)とは、古くから人類を悩ませている代表的な性病です。
一部先天性の場合もありますが、現在の日本ではすべての事例といっていいほど性行為による感染です。
2013年あたりから日本では梅毒の感染が拡大されているといわれており、梅毒とはどのような病気なのかまとめています。
梅毒の特徴と症状
梅毒は昔はとても怖い病気でしたが、今は治療方法も確立し、重大な被害はなくなりました。
ただ、比較的症状が出にくく進行するので、気が付かないうちに重度になっている場合もあります。
進行すると日常生活ができない程の症状が出るのが特徴です。
梅毒の特徴をまとめると
- 感染力が強い
- 無症状の潜伏期間がある
- 10年近くかけて静かに進行する
- 脳に障害がでることもある
- 胎児に感染し、命の危険を伴う
非常に怖い病気であることは間違いありません。
感染も拡大していますが、現代は早期発見し適切に対処すれば完治する病気です。
梅毒は、感染してから静かに体内を蝕みます。
症状は、大きく4つの期に分けられ現れます。
第1期(~3ヶ月)
性行為などで、梅毒が侵入した部分に痛みもかゆみもない硬いしこりができます。
初期硬結や硬性下疳といった症状です。
主に性器やその周辺でそのほかに口唇、手指です。
しかも自然に消えてしまい、気が付かない人もいます。
正直この段階で梅毒が発見できることは少ないです。
発見できたのであればとても軽い段階なのですぐに治療しましょう。
第2期(3ヶ月~3年)
第1期の硬結や硬性下疳のしこりが、手のひらから足裏、そして全身に症状が出てきます。
梅毒性バラ疹という状況です。
症状の赤い発疹が、楊梅(ヤマモモ)の果実に似ているので、梅毒の古い通名である「楊梅瘡(ようばいそう)」の語源にもなっています。
とても特徴的な症状が出ます。
そのほか、発熱や扁平コンジローマなども症状に出るため梅毒の発見が最もできる時期です。
第3期(3年以上)
実際に現在はこのステージに来ることはないです。
第3期はウイルスが時間をかけ全身へと広がっていっている状況です。
体内の深部を蝕み、皮膚・内蔵・筋肉・骨などにゴムのようなしこりもできます。
第4期
第3期がさらに進み、神経や血管にも影響が出る段階です。
さらに臓器に腫瘍ができたり、脳や脊髄が犯されます。
最終的には命を落とします。
もちろん、現在の日本で第3期まで気が付かないということはないので、第4期は稀です。
第2期あたりは手足にしっかりと症状が出るので発見しやすい病気でもあります。
感染経路
感染経路は性行為、母子感染、輸血血液、血液製剤。
現在は輸血血液、血液製剤は考えにくく、母子感染も件数はあるものの圧倒的に少ない事例です。
主な感染経路は性行為です。
血液、体液に潜み、生殖器や口、こう門の粘膜の傷から侵入し血液内に入り込みます。
ただ、体外に排出されるとすぐに弱り、感染力もなくなります。
そのため体液以外の接触により、感染は考えにくく日常生活にで入浴やタオルなどを介した感染は不可能です。
欧米では男性と性交をする男性(Men who have sex with men: MSM)を中心に感染が広がっていることが報告されています。
しかし2013年に日本の感染症発生動向調査では、女性の感染者が増え異性間の性行為による感染者が増えていることが数値により報告されています。
梅毒の怖いのは、HIVも感染しやすくなることです。
梅毒の炎症は生殖器周辺にできるため、その炎症からHIVの侵入を許してしまうのです。
梅毒の歴史
梅毒は人類の歴史に古くからある病気です。
起源は諸説ありますが、コロンブスがトマトとともに新大陸(今のアメリカ大陸)から持ち帰り、ヨーロッパで流行したというのが定説です。
時代はヨーロッパの国が海洋進出をしている大航海時代でした。
コロンブスが寄港したバルセロナで流行し、その後フランスがイタリアに侵入した際にナポリでも感染が広まったといわれています。
更に、ヨーロッパ人によって海路でアジアに感染が広がり、日本にも伝来。
16世紀には日本でも梅毒が確認されています。
日本の遊郭を中心に江戸にも蔓延したようで、漫画のJINにも題材となっています。
20世紀になって薬が開発されるまでは梅毒は「不治の病」でした。
歴史上の有名な人物が梅毒で命を落としたといわれています。
シャルル8世、ヘンリー8世、エラスムス、ハイネ、シューマン、ボードレール、ニーチェ、モーパッサン、ベートーヴェン、加藤清正、浅野長政、結城秀康、前田利長、浅野幸長
※ あくまでも定説の範囲です。
現在の日本の状況
薬が開発された今は、梅毒が原因で亡くなる人はいません。
多くの人が第2期もしくは症状のないときに発見され治療が行われています。
梅毒は2013年から拡大している
2011年以前は、欧米同様にMSMが感染の中心になっていたので、新たな梅毒感染者はある程度一定になっていました。
2008年831件
2012年875件
しかし
2014年1671件
2015年9月の時点で1701件
となっています。
2年で倍増しているのです。
内訳として、MSM層の感染は横ばい。
拡大している最大の原因は、異性間の性行為による男女の感染者です。
女性の感染者も増えており、感染に気が付かず男女ともに性行為から爆発的に感染が増えているのだと推測します。
近年の感染拡大の状況はこちらを確認ください
自分がもしも梅毒に感染していると思ったら
現在は薬も開発され命の危険を伴うことはありません。
唯一怖いのはHIVに感染しやすくなります。
もしも感染の疑いがある場合は早期に検査をしましょう。
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