肝炎というと、なんとなく性病と関係ないと想像をしてしまいそうなのですが、実は、性行為で感染することも多い性病の1つです。
初めてB型肝炎が性行為で感染するのではないかと推測されたのは1971年というので、意外に最近のことです。
その後、アメリカで調査や研究が行われ、性病と確定したのは1970年代半ば。
あと、日本ではそれほど感染者が多くないので、なかなか性病という位置づけにはなりにくいようです。
HIVと重複感染するB型肝炎ウイルス
男性の同性性行為で最も気をつけなければいけないのが、HIVです。
厚生省の調査では、毎年感染者の7割近くの人が男性同士の性行為で感染しています。
そして注目すべきは、HIV感染者の6.4%%がB型肝炎ウイルスにも感染していることです。
HIVに感染していない層のB型肝炎ウイルス感染者は1%程度ですから、比べると高いことが分かっています。
つまり、HIV感染者は6倍ほど、B型肝炎に感染する可能性が高いのです。
感染力が強まるというよりも、性病が蔓延している危険な層であるという認識が良いです。
●男性同士では避妊する必要がないのでコンドームの使用がされないことが多い。
●アナルセックスは傷がつきやすく、出血することが多いので感染しやすい。
これらの理由で、男性同士の行為は、B型肝炎やHIV、そして梅毒性病に感染しやすいのです。
B型肝炎ウイルスは感染力が強い
B型肝炎ウイルスはHIVやC型肝炎ウイルスに比べて感染力が強いです。
これは日本性感染症学会誌「性感染症 診断・治療 ガイドライン 2016」に書かれています。
さらにB型肝炎ウイルスは精液だけでなく唾液中にも存在することが明記されていて、オーラルセックスによる感染も否定できません。
予防するには、まずは不安な相手と性行為をしないこと。
または、コンドームを正しく使用することが必要です。
もしも感染の心配を持っているならば早いうちに検査を受けることが大切だと考えます。
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