ここではＢ型肝炎の症状について説明したいと思います。
Ｂ型肝炎はＢ型肝炎ウイルスに感染することによって発症する病気です。
Ｂ型肝炎の症状は発症する人がＢ型肝炎に感染している年齢に従って差が出てきます。
たとえば、成人になってから感染するケースと、母子感染や乳幼児のときに感染したケースではことなります。
ここでは性行為で感染することを想定した、成人になってからＢ型肝炎に感染する症状について説明します。
成人になってからＢ型肝炎ウイルスに感染するケース
成人になってから感染した人の８０％は、まったく自覚する症状が現れずにいます。
ウイルスそのものが症状が出ることなく退治された状態です。
※場合によっては多少のウイルスが体内に残っていることもあるようです。
一度感染することで、体の中にはＢ型肝炎ウイルスに対する抗体が作られ、今後症状がでることはないです。
次に、急性肝炎を発症する人です。
感染者の２０％程度の人が症状を発します。
B型急性肝炎の潜伏期間は一ヶ月から半年ほどで、おおむね平均３ヶ月です。
- 倦怠感
- 発熱
- 頭痛
- 嘔吐
- 食欲不振
- 下痢
- 黄疸（おうだん）
- 褐色の尿
症状は段階的で、当初は風邪に似た症状ではじまり、その後消化器に症状がでます。
この時点でＢ型肝炎にかかったと気がつくことは、よほど警戒している人でなければわからないです。
ただ、Ｂ型急性肝炎は治療を開始すれば１ヶ月前後で完治する場合が普通で、抗体が体にできることで再度感染することはありません。
しかし、稀なケースで、1-2%が劇症肝炎になる場合があります。
劇症肝炎
肝炎の中でも急激に症状が強く現れることを言います。
肝臓の細胞が一瞬にしてほぼ壊れてしまう病気で、肝臓が機能しないことで、体内に有害な物質が溜まったままとなり、致死率も高いです。
予後は悪く、書籍によって致死率は異なりますが、高いものでは70%ほど、低いものでも50%は助からないという数値をよくみます。
日本ではＢ型肝炎による劇症肝炎は全体の約40％を占めているので気をつけなければいけないでしょう。
劇症肝炎の特色は肝性脳症を発症することです。
肝性脳症は肝不全のせいで起きる意識障害で、ろれつが回らなくなったり、昏睡状態となります。
本来肝臓は有毒な物質を解毒する作用を持っているのですが、肝炎によりその働きを失われるために症状が現れます。
有毒な物質を分解できずに血液の中にとどまったままになることで、いずれ脳に達し、脳に対して障害を起こすのです。
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